永遠の日本のふるさと遠野
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遠野語講座

第18回 まがってみで!

遠野で日常的に使われている「お国言葉」をご紹介します。ぜひ声に出して、その響きのあたたかさを味わってみてください。

遠野語講座

「わだし、みんなど飲んでぐごどにしたがら、あんたかえっていいよ」
迎えに来たタイチの奥さんのヨシコが突然言った
「なすたど?どうやってけんのよ?俺よっぱらいだじぇ?」
タイチガ慌てた「なすたど?」が「なんだって、なぜ?」だね
「けんのよ」が帰ればいいんだよという意味だ、そう酔っ払い運転は全国的に禁止です。
「代行でければいしたらや、みるもねぷたぐなってらがら、はぐけってねせでね」
ヨシコの決心は固い、ナオコたちは久し振りの同級会に喜んだ
「代行車で帰ればいいでしょ?みる(女の子の名前らしい)も、もう眠くなったから、早く帰って眠らせてね!」と、いったのです。
「みる、ちゃっちゃどねんだよ!とうちゃんど」つまり「はやくねるんだよ、パパと!」です
「はーい」みるチャンは素直だ
「あやちゃん、んでまだね、遠野さきたら、まだのむべし」
タイチと佐々木はみるチャンを連れて店を出た
「までじゃ、おらもける」ケンジが慌てて「待ってよ、僕も帰るから」と言って、出て行った
「なんたら、ケンジ君までけんの、彼女なじょすんの?」ナオコも慌てた
「ナンデケンジ君までかえるの?」だね、「けんの」が帰るの、だから解るね?
「なじょすんの」はもちろん「どうするの?」だよ
「ナオコたのむな!民宿までおぐってってけろ、んでまんつ」、「たのむな」は「たのむぜ」だからね
二人を追って、階段を降りていった
「んったぐもう、なぬかんげでんだべ・・・・?」ナオコは「ナに考えてんのよ」嘆く
「いしたらや、おんなだげでながよぐやっぺ、のむべのむべ!」
飲んでないヨシコが「いいじゃん、女だけでさ、仲良く飲もう!」と、皆をまたテーブルに誘った
「あやちゃんもいんだ、あったなおどごだずばわせでのむべ」
「あんな男達は忘れて、飲もう」と同級生の女達が何回目かの乾杯をはじめた
「民宿なの?あしたけんだべ?いーい、みいんなでおぐってぐがら・・・」
「民宿に泊まってるんだ?明日帰るんでしょ?大丈夫皆で送っていくからさ!」
「ん、よろしくね!」東京の彼女あやも強かった
そして、酪農家の若き嫁を交えて宴会はさらに二時間ほど続いたのでありました・・・・
「そろそろ、おひらぎにすっか」幹事になってしまったナオコが終わりを告げた
「はらへんね?あやちゃん?」ヨシコが聞いた「んーまあ」みんな腹はいっぱいなはずだが
「遠野じゃね、最後の〆はラーメンなんだよ!食いさいぐべ、最後の夜だべ?」
まぁ、〆のラーメンは遠野だけのことじゃなくて全国的な事なんだけども・・・
会計を済ませ、手打ちラーメンの店に女6人で向かった
「こんでねべが?すわれっかな?」これは解るね「混んでないかな?席に座れるかな?」だね
「ミチコ!さぎにいってまがってみできてじゃ!」ナオコがミチコに言った
今回の一番重要な遠野語が出てきましたね「まがってみできてじゃ」だよ
「まがってみる」は、覗いてみるとか、様子を見てくるということだよ
腰を曲げて見るじゃないからね
よっぱらいのミチコはまだ開いているラーメン屋まで先に走って行って
まがってみでがら「おんで、おんで」と、手で招いた

[[[ 多田きんや プロフィール ]]]

1955年遠野市生まれ、千葉県在住のガーデンデザイナー・グリーンコーディネーター。本業の傍らイラストレーターとしても活動、遠野のイラストマップ、双六、カルタなども旅の蔵にて販売している。
本業のガーデニングの本、農文協の「きんや先生の園芸教室・はじめての寄せ植え」や旅と思索社「二十世紀酒場1,2」などがある。


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